平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災は、大都市を直撃し、死者6,400名余、負傷者4万3千名余、 被災建築物総数約44万棟という戦後最大規模の災害をもたらしました。 昭和56年に施行されたいわゆる新耐震設計法以前の基準で設計された建築物の被害が顕著に表れ、 一方で新耐震基準で建てられたものは比較的軽微な被害であったことから、 補強によって現行基準をクリアする耐震改修の必要性が強く求められています。
土木分野においても、大震災を契機として構造物の耐震性向上が求められ、 道路橋・鉄道高架橋・地下鉄中柱などの補強が進められています。 また、耐震補強ばかりでなく載荷規制緩和にともなう道路床版・桁などの補強対策も急がれ、 さらにはトンネル・高架橋などからのコンクリート剥落問題の対策にも関心が高まっています。
これらの状況を背景として、また、社会資本の有効活用という観点からも、 既存構造物を補強することによる安全・防災対策は、我が国にとってますます重要な課題となってきています。